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zoom RSS その時、審判は笛を吹いた

<<   作成日時 : 2006/07/01 13:46   >>

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画像 ドイツの皇帝、ミヒャエル・バラックはニヤリと笑った。

 バラックといえば、足技にすぐれ、中盤にいながらフォワード並みの得点力を持つ、“決定的な仕事”のできるドイツのスター選手である。

 驚異的な粘りから終了10分前にドイツが同点に追いつき、延長戦を迎えた「ドイツ vs. アルゼンチン」。開催国でもあるドイツのスタジアムは揺れていたに違いない。

 延長前半9分、ドイツはペナルティエリア付近右寄りからのフリーキックのチャンス。ゴール前では選手たちが激しいポジション取りのため、めまぐるしく動いていた。

 バラックとアルゼンチンのデフェンダー・アジャラが何やらもめている。バラックが怒りの形相でアジャラの胸を強くドつく。両者は額をこすりつけあうほどのガンをたれ合い、険悪なムードだ。熱くなったアジャラがむかつくドイツ人の体に腕をからめ、押し飛ばした。より不穏な状況になると思われた瞬間、ドイツの皇帝、ミヒャエル・バラックの顔から笑みがこぼれたのだ。

「そこで笑うか!?」

 不自然に思えた。が、すぐにピンときた。押し殺せないバラック笑みの意味が。

 ノイヴィルの蹴ったボールは空中で弧を描きながら、ペナルティエリア内、バラックアジャラのやや後方に吸い込まれていく。ボールを追った二人が交錯し、バラックが倒れ込む。

「ピィイ〜〜!」

 その時、主審のルボシュ・ミヘルは笛を吹いた。アルゼンチン・サポーターたちは凍りついただろう。なにしろ、アジャラのファールならばPKだ。ドイツ逆転の可能性は一気に跳ね上がる。

 さて、どうだったのか…。主審は、大した不利もなく倒れたバラックに対して笛を吹いていた。審判を欺く「シミュレーション」行為だろうか。

 ミヘル主審がすべてを見抜いていた、かどうかは分からないが、このジャッジが適切であることは明白だった。たしかにアジャラは相手を押し倒すほどの行為はしていなかった。

 つまり、こういうことである。バラックはドイツがフリーキックを得た時に、一計を思いついたのだもう、勘の良い読者なら気付いただろう。

 アジャラの胸をドつき、この南米人の気持ちを昂させることで激しい当たりを誘うあとはその場に倒れるだけで、PKが転がり込んでくる。もちろん、それを蹴るのは自分。救国の英雄になるのは「皇帝」というわけだ。

 アジャラがその腕で自分を押し飛ばした時、「しめしめ」思わず笑みがこぼれてしまった。

 ワールドカップ準々決勝の大舞台、同点で延長という緊迫した場面の中で、冷静にこの狡猾な策略を遂行したドイツ皇帝に感嘆するとともに、その目論みを砕いたミヘル主審のファインジャッジ(全体的にはドイツ寄りのジャッジだったとは思うが)にも拍手したい。

 世界最高峰のサッカーの醍醐味がこの一幕に見られたような気がした。

[霜]

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「その時、審判は笛を吹いた」について
「その時、審判は笛を吹いた」について >(全体的にはドイツ寄りのジャッジだったとは思うが) ...続きを見る
甘党 amato
2006/07/01 16:01

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
そうか、おれはニヤけちまってたか。
審判もさすがにそこまで味方してはくれなかった(笑)。イタリア戰でもチャレンジしてみっかな。
マット・デイモン
2006/07/03 14:33
あやうく引っ掛かるところだったぜ!
アジャヤ
2006/07/04 16:15

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