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help リーダーに追加 RSS On Boxing@PC #018

<<   作成日時 : 2008/03/20 23:20   >>

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おおひなた れいの《On Boxing@PC》
――モニタの片隅からセカイを覗く――

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#018 12.29 ビーレフェルト(ドイツ)興行より


クルーザー級!クルーザー級!クルーザー級!中編】

◆Dec.29 2007@ドイツ、ノルトライン・ヴェストファーレン州ビーレフェルト
会場:Seidensticker Halle.
プロモーター:Wilfried Sauerland : Sauerland Event
テレビ放映:ARD


IBFクルーザー級タイトルマッチ
○ スティーブ・カニンガム(87.40キロ)/20 -1, 10KO
 ――TKO 12R Time: 1:54――
× マルコ・フック(90.00キロ)/19-0, 14KO



▲Steve Cunningham vs Marco Huck.Part1(Part 7まであります)

 年も押し詰まった29日、Sauerland Eventによる2007年最後の大興行。

 強打をウリにするドイツ人クルーザー級ホープ、マルコ・フックが満を持してのタイトル挑戦だったのだけど、結果はディフェンシブに戦う王者を攻めあぐね、さばかれた末の最終回TKO負けだった。

 序盤からいつものようにフルスイングの左右フックで強引に攻め立てるフックだったが、ロープに詰まりながらもショルダーブロックやスウェー、クリンチワークでうまく対処するカニンガムにそれをヌルッといなされ、逆に、度々インサイドからカウンターのショートアッパーやボディを食っていた。12回のTKOは、それが蓄積した結果だ。

 スタミナ豊富でタフなフックだが、あれだけカニンガムのシャープなブローをずっと貰い続けていれば、もたない。

 戦前の予想通り、やはりフックには隙が大きすぎた。パンチは豪快だが、その一発一発の隙間を王者には見きられていた。

 序盤は体格差で押し込んでいたが、疲れてきた後半に捕獲されたのは、カニンガムの策にはまったといえる。

 この試合、王者の予想外の防御の巧さや、お得意の長いジャブやストレートで相手を追い回さずとも打ち勝てるという、ボクサーとしての幅をみることが出来た。

 案外、やってみれば対立王者のデビッド・ヘイやエンゾ・マッカリネリにも五分以上で勝てる可能性があるかも(まあヘイはヘビーにあがるようだけど)。


WBA Fedelatin クルーザー級タイトルマッチ
WBC Latino クルーザー級王座決定戦
○ ヨアン・パブロ・エルナンデス(89.70キロ)/13-0, 7KO
 ――TKO 1R Time: 2:08――
× モハメド・アズーイ(90.50キロ)/22-1-2, 8KO



▲Yoan Pablo Hernandez vs Mohamed Azzaoui

 件のヨアン・パブロ・エルナンデス2007年最後の試合は、カニンガムーフックのアンダーで行われた地域タイトル戦。

 エルナンデスは、いまやSauerland Eventが時期王者候補として推しているのが分かる存在にまでなってきた。今年一年で、随分と伸びたものだと思う。

 春先はずいぶんと拙い試合もしていたのだが、若さはやはり恐ろしい。

 29日の相手は、エンゾ・マッカリネリが前の防衛戦で一蹴したアズーイ。

 K-1選手でもあり、かませ相手に戦績を作ってきたこの「似非ランカー」をどう倒すかが注目されたが、結果は実にあっさりと、1Rで決めた。ラウンド中ずっとプレッシャーに下がりっぱなしの相手に、ラウンド終盤、ロングの左ストレート一閃。

 吹っ飛ばされたアズーイはそのまま顔面を抑えて、悶絶。10カウント寸前で立ち上がるが、レフェリーは試合を強制終了。

 その反応を見ると、どうもサミング気味にストレートが眼球にヒットしてしまったようだが、1Rの内容からして、それがなくても長くは持たなかっただろう。

 首をすくめて盾のようにガードを固めてのしのしと前進、そこから右ジャブを中心に大振りの左ボディ、ストレートを打ち込んでいく、エルナンデスの体格を生かしたパワーボクシングはまだまだ荒削りで、ときに鈍重さも感じさせるが、このままもっとパワーを付け、プレッシャーをさらに強められるようになればその風貌も相まって、なかなか魅力的なスタイルが完成しそうだ。

 次戦は3月29日。IBFミドル級の王者、アルトゥーロ・アブラハムのタイトル戦のアンダーで元王者のウェイン・ブレイスウェイトを相手にした次なるテストマッチ。落ち目とはいえ、王者経験者にここで完勝できるようなら、タイトル挑戦権をかけた試合も視野に入れていい。注目だ(とはいえ、フック戦を見る限りまだカニンガムあたりとは厳しいけれど)。


▽バックナンバー
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■おおひなた れい
19○○年生まれ、東京都出身。八王子に屹立する某美大に、不真面目に通う院生。WEB2.0環境の恩恵を受けて以来、本格的に海外ボクシングを見始める。ジョイス・キャロル・オーツの『On Boxing』やブコウスキーに触発され、ボクシングと芸術の関わりについて日々考察中。約2分ほどプロボクサーを志した過去もあり…。

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