あしボク編集Blog

アクセスカウンタ

zoom RSS 丘を越えて 【酔いどれ前のひとりごと vol.149】

<<   作成日時 : 2015/03/09 03:00   >>

ナイス ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 2

画像


vol.149 丘を越えて


「昔の流行歌はイントロも素晴らしいんです」

 ネット動画で、ある役者のセリフが耳に残って、そうかぁ、イントロかぁ。

 「丘を越えて」「リンゴの唄」「月がとっても青いから」――このあたりみんなリズミカルで歌詞も素直で、こんどカラオケで歌っちゃおうかなあなんて。

 けれども実は、歌の話題なのに、すぐに浮かんだのはシュガー・レイ・レナードvs.トーマス・ハーンズ戦で、そうか、イントロダクションか…あの世紀の一戦の3カ前に、両雄は同じリングで前哨戦を行った。

 ハーンズはパブロ・バエズをなんなく仕留め、レナードはアユブ・カルレを歯牙にもかけなかった。それぞれにまっとうな世界戦なのにいずれもチューンナップファイトにしか見えなくて、だからこそ来たるべき大一番へのかっこうのデモンストレーションになった。とりわけレナード陣営がカルレを格下に見ていたのには驚いた。

 後年、マニー・パッキャオがオスカー・ラリオスと戦ったとき、パッキャオの戦いの装いにカルレ戦での自信満々のレナードが重なって見えた。日本人選手が敵わなかったボクサーを難敵と思わずにやっつけてしまうボクサーがあることに僕は舌を巻く。

画像 兵役拒否から復帰してきたモハメド・アリと王者ジョー・フレージャーとの対決も、世紀の一戦だった。

 やはり前哨戦でオスカー・ボナベナにてこずっていたアリよりも、ライトヘビー無敵王者のボブ・フォスターを左フックで倒したフレージャーが僕には絶対王者として映っていた。

 アリは強いぞと親父が言ったか縁台将棋のおじさんたちが教えてくれたか覚えていないが、蝶のように舞い、蜂のように刺すって、どんなふうなんだろうと、わけのわからないままに最強決定戦を見守った。

 最終15ラウンド、アリのダウンを見て、ショックで亡くなった人が出たなんていうことも伝わってきた。

 ビッグファイトって、勝った負けたっていうのが注目されるけど、そこに行くまでのイントロダクションも面白いし、イントロダクションこそ想像を刺激されていちばん面白いのかもしれない、遠足の前の晩がとても愉しいように。そして試合内容がよければそのイントロも後で活きてくる。そうするとまた試合の印象が深まる。

 で、さてさて、こたびの一戦。

 長い長いイントロで遅きに失する感は否めないが、実現しそうだということにまずは喜ぼう。正直言っちゃうと、勇気とか心意気とか誇りとかファンサービスとか、そんなものより損得勘定が先だったんだろうなと、ゲスの勘繰りで、僕は思っちゃうんだけど、せっかく決まったんだから水をさすのはもうやめよう。

 丘を越えては曲の半分がイントロで、そして全然古びない名曲で、フロイドメイウェザーvs.マニーパッキャオもそんなふうになればいいなあと、歌謡曲とボクシングをこじつけながら、はるか希望の5月2日を心待ちにして、よし、生きていくぞ。


▽バックナンバー
vol.148 幻の一戦
vol.147 2014最高試合
vol.146 八重樫vs.ロマゴン
vol.145 マーベラス
vol.144 輝くリング――2014.4.6
vol.143 ミラクル
vol.142 終わりかた
vol.141 怖さと切なさと輝きと
vol.140 怪物
vol.139 負け知らず
vol.138 神の左
vol.137 「石の拳」一代記!
vol.136 目の前の人――勝間和雄
vol.135 天国のボクサー
vol.134 幸運な偶然+ボクシングへの思い=?
vol.133 大晦日の横浜文化体育館・W世界戦
vol.132 長谷川穂積の言葉
vol.131 女あるじ
vol.130 オールド・ファッション・ボクシング〜12
vol.129 ストレート・フェチ
vol.128 内藤vs.亀田を見て .....
vol.127 いやんなっちゃうぜ
vol.126 ハグラーvs.レナード――強者と勝者
vol.125 モハメド・アリ最高試合
vol.124 敗者の残像
vol.123 稀代のボクサー
vol.122 デュランvs.レナードと、六月の雨
vol.121 オールド・ファッション・ボクシング〜11
vol.120 オールド・ファッション・ボクシング〜10
vol.119 ごめんね、テリー・ノリス
vol.118 オールド・ファッション・ボクシング〜9
vol.117 オールド・ファッション・ボクシング〜8
vol.116 オールド・ファッション・ボクシング〜7
vol.115 オールド・ファッション・ボクシング〜6
vol.114 オールド・ファッション・ボクシング〜5
vol.113 オールド・ファッション・ボクシング〜4
vol.112 粟生隆寛、1ラウンドKOを命ず
vol.111 オールド・ファッション・ボクシング〜3
vol.110 世界を制する左を
vol.109 オールド・ファッション・ボクシング〜2
vol.108 オールド・ファッション・ボクシング〜1
vol.107 粟生惜敗で思い出す「女神」…つづき
vol.106 粟生で思い出した「女神の機嫌」
vol.105 粟生が逃したチャンス
vol.104 がれき
vol.103 大場政夫の強さについて
vol.102 ずるずる負け
vol.101 たわごと・ざれごと・えそらごと Part 3
vol.100 日本最高試合その3
vol.99 日本最高試合その2
vol.98 日本最高試合その1
vol.97 たわごと・ざれごと・えそらごと Part 2
vol.96 たわごと・ざれごと・えそらごと
vol.95 追放
vol.94 ゴキブリ発言
vol.93 辰吉、魅惑の3番勝負
vol.92 それぞれの落日
vol.91 運の悪い男
vol.90 ロッカールーム
vol.89 重箱のスミ〜2006年12月号
vol.88 重箱のスミ〜2006年11月号
vol.87 アウトがセーフ
vol.86 重箱のスミ〜2006年10月号
vol.85 ラウンドガールは飯島愛
vol.84 重箱のスミ〜2006年9月号
vol.83 夢の始まりは…
vol.82 重箱のスミ〜2006年8月号
vol.81 拳聖ふたたび
vol.80 重箱のスミ〜2006年7月号
vol.79 重箱のスミ〜2006年6月号
vol.78 重箱のスミ〜2006年5月号
vol.77 重箱のスミ〜2006年4月号
vol.76 重箱のスミ〜2006年3月号
vol.75 悪いのはだれだ? おれだ…
vol.74 オサム会長はおっきいのがお好き
vol.73 重箱のスミ〜2006年2月号
vol.72以前 夜明け前,カメダ・ワールド,重箱のスミ〜2006年1月号,逆転の貴公子,ほんの少しの恐怖,ジャブを出せ,ガッツ石松 vs ロベルト・デュラン〜もちろん架空〜エキジビション,最強という名の幻想,年間最高試合について,これぞ伝説,アリ、フレージャー、そしてフォアマン,だけどファイティング原田は好きだった,なんとなく空想対決[G.フォアマン vs B.サップ],拳聖....etc.

■酔田振男(よった・ふりお)
1953年生れ、東京都出身。街頭テレビで藤猛vsニコリノ・ローチェを見てボクシングに惹かれ、観戦通いを始める。今はもっぱらテレビ観戦。ここ数年は週2回のキャバクラ通いに余念がなかったが、年のせいか近頃控えめ。(有)トランス企画社長。独身。


ロベルト・デュラン "石の拳" 一代記
白夜書房
クリスチャン・ジューディージェイ

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ロベルト・デュラン

ロベルト・デュラン石の拳一代記 [ クリスチャン・ジューディス ]
楽天ブックス
クリスチャン・ジューディス 杉浦大介 白夜書房発行年月:2013年03月09日 予約締切日:2013


楽天市場 by ロベルト・デュラン石の拳一代記 [ クリスチャン・ジューディス ] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 4
ナイス ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
カルレの杓子定規のようなボクシングと

森田さんのパーフェクトストップが

記憶に残っています
じゃぶ
2015/03/09 07:21
カルレを倒したレナードの右左右が、個人的に印象深いです。
[井]
2015/03/11 01:43

コメントする help

ニックネーム
本 文
丘を越えて 【酔いどれ前のひとりごと vol.149】 あしボク編集Blog/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる