酔いどれ前のひとりごと vol.88 重箱のスミ~2006年11月号

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vol.88 重箱のスミ~2006年11月号


★ボクシング・ワールド

画像○表紙
「ボクシングファンの期待に応えて再デビュー!」と銘打ったが「再デビュー」という文句はパワーが落ちるから首途にはふさわしくない。ごめんね、つまんないことにこだわって。

 エドウィン・バレロを表紙にもってきたのはいいが、どうせならバレロだけを迫力あるカットですえたものを見たかった。

○中身
 どんなものになるのか期待していたが、従来と変わらないことに“冒険は出来ないか”と残念。この重箱のスミを突っ突く連載も来月で終りにするが、毎月ワールドとマガジンを読んできて正直疲れた。

 亀田騒動があり、採点問題があり、それらをいまだに正統に論じようとしていることも疲れを助長している。何か面白いものをずっと待っていて、いまも待っていて、ところどころにちょこちょことはあったんだけれど、おっきな・ぐっとくるようなものを、それは熱いおもいであり言葉であるんだけれど、それを僕は期待した。

 具体的には、書き手の顔が見えない、見たいと思わない文はあんまり必要じゃない。その分、さまざまなカットの写真やイラストがほしい。選手や会長のちっちゃな、取るに足らぬ出来事をユーモアをこめて伝えるのもいい。

 1冊の中にいろんな人がわさわさやっている、その向こうにはリングがあって、そこにはボクサーやトレーナーやレフェリーやアナウンサーがいるかもしれないし、誰もいないかもしれないが、たしかにリングがある。それを取巻くのは大観衆かもしれないし、誰もいない客席かもしれない。

 だけどさ、真ん中にリングがあって、まわりに客席があって、それだけで、もうとってもきれいな図だと僕は思う。思うんじゃなく、感じるんじゃなく、リングと客席の構造はもともときれいなものなんだと、やっぱり思うとしなけりゃ文は結べないか。

 とにかくリングと客席はいろんな想像をさせてくれる。そういうことを心得ている人たちが、ぶわーツとしたエネルギーを1冊にこめてくれるのを僕は待っている。

○キャンバスの匂い
 今回のコラム、後半はとてもいい。出色。


★ボクシング・マガジン

画像○I Think
 たしかに皆さんよくケガをする。練習でおおっぴらにケガをするなら試合ではもっとケガをしてもおかしくない。だからというわけではないけれど、試合の出来ない長谷川穂積をなんで毎号毎号おおきく扱うのか、当人にしても掲載はつらかったんじゃないか。そこにジャーナリズムの怠慢を僕は見ていた。冒頭のワールドの表紙の件もバレロだけがいいというのはそんな含みもあった。

○熱戦譜
 各会場の観衆の数で記載されていないものは単なる印刷のミスだろか。特に後楽園ホール。観衆1600人とか2000人とかある中で、なにも書いていないのは人数が少なすぎてわざと漏らしているのかと勘ぐってしまう。

 名護明彦、まだ頑張ってるんだね。

○海外ファイトレポート
「東京三太」。気の毒なリングネームだった。ホルヘ・リナレスがたとえば江戸ぽん太なんてリングネームだったら、そりゃねえべさと思うだろ。

○一撃必倒 ハーンズ
 ベストパフォーマンス1位のクエバス戦。登場のシーンからして物語があった。

○ボックス・シート
「テレビ解説者は採点を!」について・・・次回、テレビ解説について書く。


▽バックナンバー
vol.87 アウトがセーフ
vol.86 重箱のスミ~2006年10月号
vol.85 ラウンドガールは飯島愛
vol.84 重箱のスミ~2006年9月号
vol.83 夢の始まりは…
vol.82 重箱のスミ~2006年8月号
vol.81 拳聖ふたたび
vol.80 重箱のスミ~2006年7月号
vol.79 重箱のスミ~2006年6月号
vol.78 重箱のスミ~2006年5月号
vol.77 重箱のスミ~2006年4月号
vol.76 重箱のスミ~2006年3月号
vol.75 悪いのはだれだ? おれだ…
vol.74 オサム会長はおっきいのがお好き
vol.73 重箱のスミ~2006年2月号
vol.72以前 夜明け前,カメダ・ワールド,重箱のスミ~2006年1月号,逆転の貴公子,ほんの少しの恐怖,ジャブを出せ,ガッツ石松 vs ロベルト・デュラン~もちろん架空~エキジビション,最強という名の幻想,年間最高試合について,これぞ伝説,アリ、フレージャー、そしてフォアマン,だけどファイティング原田は好きだった,なんとなく空想対決[G.フォアマン vs B.サップ],拳聖....etc.


■酔田振男(よった・ふりお)
1953年生れ、東京都出身。街頭テレビで藤猛vsニコリノ・ローチェを見てボクシングに惹かれ、観戦通いを始める。今はもっぱらテレビ観戦。ここ数年は週2回のキャバクラ通いに余念がなかったが、年のせいか近頃控えめ。(有)トランス企画社長。独身。



あしたのボクシング (No.2)

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