池原繁尊、TKO発進@最強後楽園

 日本タイトルの挑戦権が与えられるというトーナメント「最強後楽園」。

 フライ級予選で池原繁尊(横浜光)は中釜兵武(白井・具志堅スポーツ)を圧倒、レフェリーストップの3回TKOで下し決勝に進出した。

 試合後に「ちょっと気合いが入りすぎちゃって…」と語ったように、恐らく本人は試合のできには納得していないのだろう。実際、観戦していて池原ならもっといい試合ができたはず、という印象を持ったのは確かだ。

画像 ただし、この日が最終日だった今大会予選における唯一のKO決着。しかも初回と第2ラウンドにそれぞれダウンを奪っての危なげない勝利だ。胸を張ってもいい結果と言える。

 重量感あふれる左右のフック、長身の相手の懐に飛び込んでのコンパクトな左右アッパー、そしてルーキー時代に対戦相手をことごとくマットに這わせた右クロス。存分に打ちまくってのTKO勝利のどこに不満が残ったか。

 あの強烈な左ボディーが少なかったことだ。今回、全般的に下への攻撃が少ないという印象を受けた。それでも右のボディー打ちは随所で見られたが、左をあまり打っていないのが少し気がかりだった。

 6ラウンドという短い試合時間もあり、徐々にスタミナを奪っていくよりも上を狙って早く倒そうという意図があったのかも知れない。まして今回の相手である中釜は、前回の黒田雅之(新田)に続き、長身の好戦的な選手だった。左ボディーの出番が少なかったのも、仕方のないことかも知れない。

 しかし、である。私は見たかったのだ。一撃で相手を悶絶させる、あの鳩尾へのアッパーを。相手の脚を止めるレバーへのフックを。

画像…などと書いては見たが、ボクシングの魅力を観客にアピールできる試合であったことも、また事実。池原繁尊は、ボクシング観戦の「入口」に相応しい選手だ。

 強打と好戦的なファイトスタイル、そして多少の被弾を恐れず相手の懐へ潜り込んでいく勇敢さ。面白い試合が見たければ、足を運ぶだけの価値は十分ある。

 決勝は10月8日。さらにエキサイティングな試合を見せてくれることを期待したい・・・のではあるが、個人的にはスルスルと相手のブローをかいくぐり、強打を叩きつけ、相手に何もさせぬうちに試合を終わらせてくれることを希望する。

 激闘は、もっと後に控える舞台までとっておけばいいのだから。


※参考:2006年春の池原インタビューもどうぞ。
 ↓
http://a-boxing.at.webry.info/200604/article_4.html
http://a-boxing.at.webry.info/200604/article_7.html
http://a-boxing.at.webry.info/200604/article_10.html

[鈴]

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