どれがいちばん大事?

 決して高い人気を誇るとはいえなくても、世界戦を含めたタイトルマッチが複数組まれるような豪華興行もあるプロボクシング。

 そんなイベントに昨年も何度か出かけてほとんど毎回思ったことが一つ。それは――メインイベントやセミファイナルなど、“看板”にしている試合の開始時間がわからないことだ。

画像 昨年11月26日の長谷川穂積&粟生隆寛のダブルタイトルマッチを例にとる。

 最初の世界戦「粟生vs.タイベルト」戦が始まったのは6時半頃だったが・・・その時間に始めるということがわかったのは当日、会場内でだ。

(あァ今回もか…)

 そう感じるのと同時に、コレってどうなんだ? の思いもムクムク。

 早く来ていた自分は“またか”とボンヤリしてる程度でよかった。が、テレビの中継開始は7時で、放送枠は2時間。いつ始まるかどこにも書かれていなければ、世界戦はこの時間からと“カン違い”する可能性は十分にある。

 実際、7時に間に合ったと思ってリングを見つめたら、もう試合は終盤にさしかかっていた(終わっていた可能性だってある)、なんてことで困惑…いや憤慨した人だっていたんじゃないか。

 ダブル、トリプルでタイトルマッチが組まれるようなときや、(地上波で)テレビ中継される興行でもよくあることで、ちょっと観戦慣れした人からすれば驚くことじゃない。

 でも、観戦し始めて日の浅いファンだったらどうだろう。たとえ10人でも20人でも、そう“勘違い”した人がいたら―――

 Web上で各興行のタイムテーブルを公開しているJBCも、世界戦などに関しては対戦カードと第1試合の開始時刻しか明記していない。放映前のネタバレを少しでも防ぐべく中継局に配慮しているつもりなのか、あるいは局側が要請してそういう記載を控えているのかわからない。

 気が利いたことしてるつもりなんだろうけど、やること逆だ。ついでに言えば、いまやもうネタバレを防止するなんて不可能に近い。

 メインのみを放送枠内のしかるべき時間に設定して生中継し、それまでに終わった試合はメインの前後に振り分けて放映する、これはこれで理解できる。

 たった数分で終わってしまう可能性があったり、出血などによるドクターチェックで中断したり、試合時間が計算できないボクシング中継にはリスクが多いのもわかる。安定した数値(=視聴率)を出すためには必要な“工夫”の一つなのだろう。

 見に行きたくても行けない人のほうが物理的に多く、会場で見る人よりテレビを通じて楽しむ人のほうが圧倒的多数でもある。しかし語弊があるのを承知でいえば、視聴率はタダで見てる人の数。

 そんな、(直接は)1円も払ってない人のためにする“工夫”のせいで、少なからぬお金と時間を費やしているファンに不都合が及ぶなんてナンセンスだ。

 タイトルマッチやそれに準ずるA級選手出場試合、メインイベントを何時頃に始めるといった時間割が、当日行ってみなきゃわからないなんてこと、あっちゃいかんし、何よりサービス不行届きだ。

 単価が通常より高く、先日[霜]も訴えたとおり無為な待ち時間も長い。あげく目当ての試合が何時に始まるのかわからず不安に駆られる・・・・そんなことに大枚はたいて「また来たい」と考える人が増えていくと思ってるのか。

 不人気になって久しい理由の一端は、こんなことを当たり前にしていて、それをおかしいとすら思ってない感覚にもあるんじゃないか。

 テレビからの放映料や視聴率の善し悪しはももちろん大事。しかしもっと大事なのは何なのか。もう少し考えなきゃいけない…。

[井]

この記事へのコメント

ボクオタ
2011年01月26日 21:27
そのとおりだと思います
栗生
2011年01月27日 11:06
残念だけどその通りだ。
左前
2011年01月28日 23:10
31日の試合も、そうかな。

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